脳科学者、歴史学者などの立場から「整理整頓」を考える番組は、そもそも「整理整頓」は何なのだろう?というところから始まっていて興味深かったです。
整理整頓をする生き物って人間だけなのです。
日本での整理整頓の起源は約1万年前、定住と農耕が始まったことから始まります。
集落などの共同体で生活するために整理整頓が必要になり、その共同体が大きくなってくるとともに整理整頓のルールは厳密になり、文明を加速させていく原動力になっていったのです。
つまり整理整頓が文明を進めていったのですね。
そんな壮大なものだとは考えたことなかったです。
まあ今の時代「整理整頓」で問題になってるのは「多すぎるモノをどう片付けるか」ですものね。
なので、どうやったら身軽に暮らせるかというのは、整理整頓の起源から考えると「定住しない」ってことか。(笑)
モノを手放せないのは、若い頃褒めてもらった服や、いろいろあった学生時代の服など、もう着れなくなっても手放せないという自分の意識で制御できないような「脳の無意識の記憶のメカニズム」が原因かもしれないと脳科学者の方が話されていました。
自分の意思で制御できないとか言われると、もう片付けはできないではないか!とガックリきてしまいますね。
科学的に整理整頓にアプローチして、今の片付けられない問題を解決してくれるのかと少し期待してたけど、そういう番組ではありませんでした。
でも、「整理整頓」が1万年前定住して始まった本能なら、その本能を生かしてなんとか整理整頓する方法はいくらでもあるということにもなりますね。
ただこの1万年の間で今のようにモノがたくさんあるということはなかったわけですから、いろいろ悩むのは当たり前です。
片付けに一発解決ってのはなく、悩み続けながら向き合うしかないってことですね。
では!
NHKオンデマンド | ヒューマニエンス 40億年のたくらみ 「“整理整頓” それはヒトの本能なのか」