リウのくらしの絵日記

楽しいシニアライフを目指す50代の毎日♪要介護3の母は現在施設で暮らしています。本ページはプロモーションが含まれています。



50代が怒らない老後を考えた

家の整理をしていたら、子どものipod(shuffle)を見つけました。

子どもがお年玉で初めて買ったipodを見た時、夫と「どこから音楽を入れるんだ!?」と衝撃を受けたのを覚えています。

 

あんな小さなものに何千曲(ほんとはもっと)も音楽が入るなんてどういうことなの?とまあ理屈はわかるんだけど、ラジカセ音楽テープ世代には受け入れがたい事実でしたね。

 

これで思い出すのがわたくしの父のこと。

 

父は定年後の楽しみにと早くから「世界のなんたら音楽」とかいうレコード全集を買っていました。(うまくセールスマンの口車にのってしまったわけだ)

 

おそらく昭和60年代だったと思うけど、家には古いレコードプレーヤーしかなかったので(それとわたくしのダブルラジカセ)、定年前だけど、そのレコード全集を聴くためのオーディオセットを家電屋さんに買いに行きました。

 

しかし、その頃はCDがレコードに変わっていたし、コンパクトな音楽プレイヤーが主流になってきて、父が思い描いていたレコードプレーヤーがついた大きな家具調オーディオセット はもう店頭から消え去っていたのです。

 

父は沸点が低く、すぐに怒る人でしたので、その時も「なんでないんだ!」ってすんごい怒っていました。

 

父が怒るのは365日所構わずでしたので、「頼む、怒るのやめて」ぐらいにしかその時は思わなかったけど、あの頃の父の年齢になった今、理由がわかるようになりました。

 

父の思っていたものが無くなっていたから、そして父の知らないものが当たり前の世の中になっていたから、驚いたし、大きな不安を抱いたのでしょうね。

 

なんか自分が若い頃に描いていたゴールと信じていた世界に裏切られたような気持ちなのかな。

 

もし父が生きていたら90歳。

 

たぶん元気ならあちこちで怒鳴りまくっていただろうなあって思います。

 

高度経済成長時代、仕事を一生懸命頑張って、家族を持って、郊外に家を建て、定年になったら応接セットのソファーにゆっくり座って、レコード全集を聴きながら余生を過ごすのが思い描いていたゴールだったのに、思っても見ない未来だったんですものね。



怒りたくなる気持ちもわかる。

 

でも、それ考えると父よりわたくし(たち世代)の方が思ってもいなかったことに遭遇してる度合いは高いような気がしますけどね。

 

老後を怒ってばかりで過ごさないようにするためには「未来は自分の思ったようにはならない」ってことを十分に理解しておかないとですね。

 

そしてそのよくわからない未来に怯えて過ごすか、怯えても不安は解決しないと考えて過ごすか、というのが重要な気がします。

 

では!