ネットニュースの記事で、ある料理研究家のめんつゆを使用した料理に批判のメールが来たそうな。
その批判が「めんつゆ等を使った時短料理が流行ると日本の手間暇かけた食の文化が壊れますのでやめてほしい」というものなのだけど、なぜ料理って「手間暇」かけないといけないって言われるんでしょう?
一流の料亭でめんつゆ使われたら、それは腹立つけど(使われてもわからない気がする)、家庭料理になぜ料亭並の手間暇を求めるのかさっぱりわかりません。
その料理研究家の方も「手間暇かけるってのは手段であり目的ではありません。伝統的な調理法も元はその時代にあるもので『美味しさ』を求めた結果です。ならば私達も時代に合った調味料や調理器具で『美味しさ』を探しましょ」とバッサリ一刀両断。
料理って、やたら手作りで、とか出汁をとってとか、手間暇をかけないといけないという謎のプレッシャーはもう無くなればいいのになあって思います。
なんて言いながら、わたくしだってこの「料理に手間暇をかける」という呪縛につい最近まで囚われていたんですけどね。
めんつゆを使ったぐらいで日本の食文化が壊れるとは思えません。
自分が手間暇かけたいと思った時に、鰹節削って出汁を取ればいいし、普段忙しい時はめんつゆや出汁の素、レトルト食品を使えばいいのです。
あまりにも「手間暇かける」ところを全てに求めすぎてるように思えます。
例えば、仏像なんかは電動工具ではなく、時間をかけてノミや彫刻刀を使って手で彫っていくことで魂が篭る気がします。
しかし、家庭料理は毎日のことです。
それを毎日全身全霊でやってたら、作る方は干からびてしまいます。
手間暇をかけろとクレームを言う人は自分がずっと料理に手間暇かけなさいとか、出汁はきちんと取りなさいなどお姑さんからうるさく言われ続け、それを忠実に守ってきたから、人がラクをすることを許せないのかもしれませんね。
その人も一度、めんつゆ使ってみたらいいと思う。
楽チンだし、美味しい。
「手間暇かける」ことは大事なこともあるけど、それを全部にかけてたら、しんどいので、程々にしましょう。
では!