母を病院に連れて行って診察室に一緒に入る時、ちょっと困ることがある。
先生には母が認知症で、話は聞いてるようだけど理解は全くできていない、という説明は事前にしている。
でも母のうなずき方とか、相槌の打ち方が、なんだかちゃんと聞いて理解できてるように見える。
だから、先生は母に向かって一生懸命話すんだけど、わたくしとしては「いや、母は全く話わかってませんから!私!私に向かって話して!」って思う。
母に負けないように、わたくしも「へー、そうなんですね!なるほど〜」ってぐいぐい聞いてるアピール。
先生も途中ハッとしてわたくしのほうに向いて話してくれるけど、なんか二人で「聞いてるアピール」怖すぎ。
見た目だけでは母が認知症だなんてわからないもんね。
前通ってたデイサービスでも「お友達(その方も認知症)と楽しくおしゃべりしてましたよ」ってケアマネさんが話していた。
一体認知症の人同士で会話が成立するんだろうか?って不思議に思って、どんな話をしているんだろうと聞いたら、ケアマネさんも興味があって側で立ち聞きしていたらしい。
話の内容は全くわからなかったけど、お互い「そうなんですね」って感じで話して頷いて、それで会話っぽくなってたそう。
とにかく自分が話をして、相手がそれをニコニコ聞いてくれて(理解できなくても)、自分も頷くと相手が嬉しそうにする。
それで十分満足らしい。
でもこれって認知症の症状がある人だけでなく、症状のない多くの人の場合も、自分の話をただ聞いてもらうだけで満足なんだと思う。
回答や意見を聞きたいわけでなく、うんうん、と頷いてくれるだけで十分なんだよね。
もちろん解決方法をズバリ聞きたいって場合もあるとは思うけど。
聞くって大事なことなんだなあってすごく感じた。
でもこれがわかっていても、認知症の人の話を全て肯定して聞くのって、精神的ハードルはかなり高いから難しい・・・
最近のわたくしは知らない人にも話しかけたり、脳で考えずに口だけで喋ってるって感じで、一方的に話してることが多くていけません。
つい最近まで「自分は引っ込み思案で人見知り」とか言ってたのに、「どこが!?」とツッコミたくなる。
気をつけたいです。
では!