今月公開予定の映画、吉永小百合さん主演の「いのちの停車場」の原作者南杏子さんが書いた小説「ディア・ペイシェント」の感想です。
ディア・ペイシェント
作家の南杏子さんは現役の医師で、ご自身のお祖父様の介護体験や、多くの患者さんと向き合ってきた経験に基づいてこの小説を書かれています。
内容は、病院を「サービス業」ととらえる佐々木記念病院(患者を「患者様」と呼ぶ)に勤務する内科医の千晶が主人公。
日々多くの患者の診療に追われ、様々な患者たちのクレームに疲弊しています。
疲弊しているのは千晶だけではなく、その病院に務める医療者も同じです。
そしてモンスター化した患者はいろいろな背景を抱えていました。
疲弊する医療者
コロナ禍で多くの医療従事者に日々支えてもらっていることに、ひたすら感謝しかありません。
毎日命の危険と隣り合わせなのです。
医者だって人間なのです。
千晶も実家のお母さんが認知症になり、田舎で診療所をやっているお父さんのことも気がかりです。
理不尽なことを患者に言われても我慢するしかありません。
心の支えだった先輩医師の自死。
患者に逆恨みされ刺された同僚。
SNSにデマを投稿し続けたり、無理な要求をしてくるモンスター患者。
わたくしだったら、速攻辞めてます。
医療者に改めて感謝
小説の最後、千晶は田舎の診療所に戻ることはせずに、この先も医師として患者さんと真摯に向き合っていくことを決意します。
わたくしも家族が入院したことがあります。
そんな中、医療者に腹が立ったことは何度かあります。
医療者の方も患者側に不満を持っていたと思います。(特にうちの父は問題が多かった・・・汗)
でも、お互い「人間」であるってことを忘れないことが大事ですね。
つくづく医療現場の過酷さがわかりました。
もちろん小説なので、おもしろく読めましたよ。
ああ!わたくしがビルゲイツの妻だったら!医療従事者の方々にボーナスをポンと出すのに!
(いや、別にビルゲイツの妻じゃなくてもいいんだけど)
コロナ禍で頑張ってるお医者さん、医療従事者の方々のために、1日も早くワクチンが行き渡りますように!
マスクと手洗い、外出自粛だけじゃ限界があると思いません?
では!