年末に録画した「朝まで!ドキュメント72時間2017」を
やっとこさ、観終わりました。
ドキュメント72時間
みなさん、このNHKドキュメント72時間という
番組をご存知ですか?
ある、小さなお店や施設、場所に行き交う人々の様子を3日間追ったドキュメンタリーです。
年末は、1年間で人気のあったトップ10を一挙放映するのですよ。
見逃したものもあって、どれもおもしろかったです。
その中で、第1位だったのが
「都会の小さなお葬式」
都会(新横浜)のシンプルな家族葬を専門にしている葬儀屋さんが舞台。
駅を出て3分の場所にある葬儀屋さんは、他のひしめくビルと同じ高いビルで、
一見すると、ビジネスホテルです。
そして、中に入るとまんまビジネスホテル。
葬儀の相談に来られているご家族もいらっしゃいます。
東京と地方の葬儀
観てて、何か違うなあ・・・と思って、気がついたのですが、何かみなさん、あわただしくないのですよね。
あるご家族が「母が昨日亡くなって・・・」と相談に来られている場面なんか、わたくしからすると、今から相談!?もっと急がなくていいのか!
と、こっちがあせってしまいます。
なぜか、葬式にありがちな慌ただしさを感じさせないのですよね。(実際はバタバタしてると思うのですが)
わたくしの知ってる葬儀ってこんな感じです↓
番組で遺族の方が話してるのを聞くと、「火葬場がいっぱいなので、葬儀は4日後です」とお話しされています。
ええええ!4日後?!
わたくしの住む福岡なんて、亡くなったら、その日の夕方か、次の日の夕方、お通夜、そしてその翌日が、葬儀、火葬場、という流れです。
友引にあたって日程がずれても1,2日ぐらいです。
火葬場がいっぱいで、遠くの火葬場に行かされたという話しは聞いた事がありますが、4日も先延ばしは初めて聞きました。
東京の火葬場事情を検索しましたら、圧倒的に火葬場の数が足りないので、2,3日から1週間、待たされるのは普通だそうですね。
場合によっては、2週間も!
だから、なんだか遺族の方が慌ただしくないのですね。
ゆっくり葬儀
葬儀が忙しいのは、悲しむ間がなくていい、なんて聞きますが、番組を観てて、遺族の方が、故人の方にゆっくり語りかけられて、別れの時間を過ごしているのはいいなあ・・・と思いました。
あるご家族は、おばあさんが亡くなられていて、ご遺体を安置している部屋に60代くらいの息子さんがおじいさんを連れて来られていました。
奥様を亡くされたおじいさんは悲しみにくれていました。
そして、息子さんがこっそり教えてくれました。
「おやじは認知症で、何回もここに来てるのを忘れてしまうので、また来たんですよ」
おじいさんは、奥様が亡くなった事は理解されてるようですが、家に帰ると、葬儀社に行った事とか、奥様がなぜ家にいないのか、わからなくなるそうです。
この72時間の取材の間、おじいさんと息子さんは、何度も葬儀社に来られたようです。
その度におじいさんは、「お母さん、お父さんもいっしょに逝きたかったよ・・・」と悲しみます。
葬儀まで何日あるのでしょうか。
その間、何度も息子さんは黙っておじいさんを連れてくるのでしょう。
葬儀まで、時間があってよかったな・・・
そう思えた番組でした。
地域によって、葬儀の習慣とか違いますけど、故人を静かに、穏やかに送りたいという
気持ちは変わらないものですね。
なんか、慌ただしい葬儀、ちょっと考え直さなくちゃ・・・と思いました。
では!