災害時に不安を煽るような偽の画像やデマをSNSにアップすることが問題になっています。
最近では、マウイ島の火災のフェイク画像が流れたこともニュースになっていましたね。
こういった問題を取り上げたNHKのフェイク・バスターズ「”ウィズフェイク”時代をどう生きるか」という番組を観たのですが、かなり考えさせられる内容でした。
生成AIで簡単にフェイクが作れる
近頃話題の「生成AI」を使えば誰でも簡単に精巧なフェイクが作れるようになり、偽の商品レビューや災害情報、さらには世論工作などが行われています。
中国で起きた事件では、友人からテレビ電話でお金を貸して欲しいと頼まれたITの社長さんが指定された口座に振り込んだところ、それが詐欺だったと発覚。
テレビ電話で話す友人の動く姿や声も、全く本人と変わらぬもので、生成AIで作られた偽物だったというのです。
顔や姿、声のデータがあればそっくりに作り出すことは簡単なそうで、ここまでくれば打つ手なしという感じですね。(まあ経営者とか有名人が対象でしょうが)
その偽物を見抜く、上回った技術の開発を願うばかりです。
陰謀論の動画視聴者の8割が45歳以上
ネット動画で話題になりやすいのが、都市伝説や陰謀論。
政治的、社会的に起きた大きな事件の背景には大きな組織が動いているという考え方が陰謀論です。
その陰謀論を動画で配信している配信者によると、はじめは食べ歩きの動画を配信していたけど、陰謀論の動画の方がコスパよく儲かるので、陰謀論専門に切り替えたのだと。
そしてコロナ禍という大きな社会的な不安要素が出てきて以来、動画の視聴率も上がってきたそうです。
視聴者の8割が45歳以上なんですって。
45歳以上って、元気いっぱいというわけではないし、真剣に自分の将来を考えてしまう年頃でもあるし、不安になるのはなんとなくわかる気はします。
不安が故に陰謀論を容易く信じてしまうのでしょう。
命に関わるケースも
子宮体がんになったある女性は、子宮摘出以外の治療法を探しているうち、知人に紹介されたある会社のがんが治るという水を購入することにしました。(その会社の株を買い、毎月5万円支払う)
女性は病院で治療を拒み、その会社の水を飲みアドバイスを受けていましたが、がんが全身に転移し亡くなってしまいました。
水を提供していた会社の元社員のインタビューでの「がん患者が増えれば増えるほどお金儲けになる」という発言には怒りを覚えてしまいました。
医療というのは不確実性の高いもので「絶対」ってことはありません。
しかし、そこに「絶対治る」「絶対大丈夫」という言葉をかけられると、不安な気持ちからそちらに傾いてしまうのでしょうね。
そういった人の弱った心や不安を利用してお金儲けを企む人はこれからもなくなることはないでしょうし、生成AIなどの新しい技術で巧みさを増していくと思います。
まとめ
”ウィズ・フェイク”時代を生きるために大切なこと
・拡散したくなったら手を止めよう。怒りや不安の感情を動かされたら注意
・白黒つけたくなりがちだが、曖昧さに慣れよう!医療の世界に"絶対"はない
・身近にフェイク情報や陰謀論を信じ込んだ人がいたら否定せず話を聞こう(否定されると余計に反発するから)
ネットの情報って自分の好むものばかりです。(何かの商品を検索するとその商品に関連するものばかり出てきたり)
世の中はフェイクに溢れてると疑って、自分一人で解決するのではなく、立ち止まって、いろんな人や相談機関に話すことが大事だなあってほんと思いました。
では!