「嫌い」という感情
介護についてのコラムを読んでいて、とてもいいお話がありました。
「親の面倒を見るのは息子の自分が看るのは当たり前」とか「妻として夫の面倒を見ていこう」と多くの介護者が認知症の介護を始めたとたん、それまで、自覚していたはずの本人に対する「ここが嫌い」という感情が、無意識のうちに振り払われてしまい、まるでそうした感情がなかったかのように、肯定的な面ばかりを見てしまうことがあります。
しかし、そのような状況は長くは続きません。介護に行き詰まり、(筆者が妻の介護をしていて)自分の中に怒りをため込んでしまったこともあります。
この文章を読んで、誰しも親だから、家族だからと言って「嫌い」という感情がないわけではないんだ!とちょっと安心しました。
母に対してマイナスの感情の方が多いわたくしは、間違ってるんではないかと思っていたのです。
というか、年をとった親に腹を立てる自分は大人げないと、ずいぶん悩んでいました。
自分を振り返ってみる
(1)私は人に頼られることが多い
(2)人が嫌がることを引き受ける
(3)私は自分が陽気な性格だと思う
(4)私は人と対立することを避ける
上記4点のうち、自分はいくつあてはまるかをチェックしてみてください。
熱心な介護家族や介護職、他人のための仕事をすることが生きがいであるような人々に共通してみられるこのような傾向(性格、行動パターン)は、うつ病の一類型である「メランコリー親和性性格」と呼ばれる性格と多くの面で重なるのだそうです。
上記4つのうち一つでも意識して「NO」と言えればストレス過剰からメランコリーになるのを防げるそうなんですが、わたくしは4つとも当てはまるから、全部意識しないとだめですね。ハードル高い。
筆者によると、全部NOというのは難しいだろうから3回に1回は「今回はできません、次にやりますね」と言えればよいそうです。
追い詰められないようにするために
どうしても「人を嫌う」のは良くない、特に親に対してそう思うなんて、という意識が植え付けられてしまっています。
でも、「嫌い」という感情は持っていて当たり前だとわかっただけで、ちょっと楽になれるように思います。
嫌なものは嫌なんだ!と言う時は言ってもいいのかな?
そんなことをちょっと考えられるようになりました。
では!