よりあいの森 老いに沿う
前回に続いて今回も介護についての、いいお話を聞きましたので、そのことについて。
NHKで「よりあいの森 老いに沿う」というドキュメンタリーを観ました。
福岡市にある特別養護老人ホーム「よりあいの森」は、時間割やノルマを設けず”お年寄りの思いに沿う介護”を大切にしているそうです。
そして、ここで「寄り添う」の「添う」ではなく、「老いに沿う」「思いに沿う」など「流れに沿う」の「沿う」を使っているのは意味があると施設の代表の村瀬さんは語っています。
「添う」は相手の気持ちに共感できるから寄り添う、共感できないこと、意味のないことはしないという感じだけど、「沿う」は川の流れに沿うように、その人の実感に沿う、お年寄りの実感に付き合う、ということなのだと。
お年寄りが家に帰りたいと外に出ようとすると、引き止めるのではなく、一緒に出かけて、お年寄りの思い通りの結果にならなくても(家に帰っても家族がいなかった)、また帰ってくるという場面がありました。
効率的、計画的にできないことではあるけど、人の生活、介護ってそういうものですもんね。
なので、「よりあいの森」が大切にしてる「老いに沿う」の「沿う」ってのはとてもしっくりくる言葉だなあと思いました。
添うと沿う
このドキュメンタリーを観て、母の気持ちに寄り添って、と思うようにしていて、しんどいなあって思ってた訳がわかりました。
「寄り添う」にはその人に共感するところがないと難しいからなんですね。
「腹立ってるんだ」とか「外に出たいんだ」とか母に対して共感はできないけど、ただ思いに沿っていればいいのかー
もちろん、その介護のスタッフさんはお年寄りと一緒に歩いていましたし、それが出来ればいいのでしょうが、介護している家族はとてもできません。
あれこれ高齢者に気持ちを理解しようとしたり、その時の気持ちを考えて悩まないということが大事だと思うのです。
介護の場面だけでなく、わたくしたちの日常生活にも「寄り添う」って言葉が出てきます。
他人にだって、すべての人に共感できる訳ではなくて、共感できなくても、ふーんそうなのか、って思うことだったらできそうです。
あまりにも、「人の気持ちを考えて」とか「人の気持ちに寄り添って」と難しく考えて苦しくなってたかも。
川の流れに沿うように、計画的、効率的にはいかないし、どこに流れていくかわからないし、どこにたどり着くのかもわからないけど、人の気持ち、生き方、人生ってそういうものなんですよ、と今回のドキュメンタリーで気づかされました。
「よりあいの森 老いに沿う」はNHKプラスで観れますので、ぜひご覧になってみてください。
では!
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