高齢者がお店や銀行の窓口などで高齢者がクレームをつけて怒鳴っている光景を見かけたり、そういう話を聞いたりすることが多くなってきました。
わたくしもそういう場面を見かけたことがあります。
区役所の窓口に来ていた高齢のご夫婦。
書類の手続きは終わったようなところで、奥様の方が「これ昨日届いたんですけど、どうしたらいいのですか?」と封書を取り出しました。
窓口の方は封書を確認して「これは消印が昨年のものですね。なので何もしなくていいですよ」と言うと、奥様は「いいえ!これは昨日郵便で届いたんです!どうして昨年のものが届いたんですか!?」と食い下がります。
窓口の方は「昨年のものがどうして郵送されたかは、こちらではわかりかねます・・・」と困り顔。
するとちょっと離れていたご主人が慌てて戻ってきて、「大丈夫です!どうもすみません!」と納得がぜんぜんいってない顔の奥様を引っ張って帰られました。
おそらく、奥様はどこかにしまってあった区役所からの封書を見つけて、昨日郵送されたと思い込んだのでしょうね。
奥様の世界では、昨年の消印がついた封書が昨日届いたというのは、揺るぎない事実。
それを昨日届いたものではありませんよ、といくら説明しても納得しないだろうし、どうしたらあの場を納めることができるのでしょうか。
あるいは銀行や郵便局の窓口で、怒っている高齢者。
窓口に直接行っても、本人じゃないと手続きできなかったり、パスワードを要求されたり、現金の振り込みに限度額があったりする。
昔は自分のサインやハンコがあればできたことが、今はできない!
何でできないんだ!と怒ってるのを、今はそういう決まりなんですよ、といくら説明しても納得しないし、どうしたら怒りを静めてくれるんでしょう。
高齢者の信じてたり、昔そうであった世界を今の世の中は受け入れてくれない。
その事実をすんなり受け入れてくる高齢者は多くありません。
「高齢者はこれだから・・・」と糺弾することは簡単だけど、高齢者の家族はどうしたらいいのだろうと途方に暮れそうになります。
そして、家族なら、その間違いをなんとなかかわしたり、感情をぶつけたりすることもできるけど、お店の店員さんなどはどう対処したらいいのでしょうね。
高齢者の信じている世界にどう寄り添えばいいのか。
これからクレームや理解に苦しむ話をしてくる高齢者がもっともっと増えてきます。
どういう風に接すればいいのか、マニュアルが欲しいです。
自分が信じてた世界が通用しなくて、憤りを感じる高齢者の気持ちも最近すこーしわかってきたような気もするので、どうすればいいのか頭がグルグルしてきます。
なんかいい解決策はないんですかね?
では!