著者はあの大西洋単独横断飛行を初めて成功させたチャールズ・リンドバーグ夫人、アン・モロウ・リンドバーグ。
自身も飛行機乗りなのです。
この本は、アメリカのコネティカットで家族と暮らす彼女がひとり南の島で休暇を過ごしながら、浜辺で拾った貝と人生を重ねて語っていきます。
最後の訳者のあとがきにも書かれているのですが、著者の経歴にはまったく触れておらず、一人の人間として、生きることについてのお話です。
でもそれは「女性」だけが直面する事ではなく「男性」にとっても大事なことでもあります。
中でも印象深かったのが、「中年」という時期について述べられた所です。
子供たちは学校生活に入り、それから結婚して自分で生活することになる。(中略)生活とか、場所とか、他の人間とか、或いは環境とか、持ちものとかに対するあの恐ろしいぐらいの執着は、自分や自分の子供たちが無事に暮らせるために努力していた時代ほど必要でなくなるはずではないだろうか。
たくさんの持ち物や、大きな車、自分や家族を守るためのプライドなど必要でなくなってくるのです。
中年になれば、本当に自分であることが許されるかもしれない。そしてそれはなんと大きな自由を我々に約束することだろう。
中年というのは、子供が離れていったり、親が老いていったり、自分の体が若いときと同じように動かなくなってくる時期であります。
でもそれは人生が終わりに向かっているということではなく、若さで突っ走って目を向けなかったことに対してじっくり向き合い、気づかなかった事に気づく、大事な時間の始まりだと言うことなのですね。
アン・リンドバーグが語る「人生」はきっと若い頃の自分だと理解できなかったかもしれません。
翻訳本なので、ちょっと個人的に難しいなあと思う所もありましたが、今この50代という時に出会えてよかったなあ、と思います。
何度か読み返してみたいと思います。
もちろん若い方が読んでも人生について考えさせてくれる良書です。
ぜひ読んでみて下さいね。
今日も読んで頂いてありがとうございました。
では!
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