NHKのクローズアップ現代「"認知症高齢者”狙う詐欺の実態」というのを見ました。
今年6月にインターネット不動産販売という会社の社員が、不当な高値で不動産を高齢者に売りつけていたという容疑で逮捕されました。
その悪徳不動産業者の手口というのが、マニュアルがあって、まず高齢者に電話します。
「ご無沙汰しております。〇〇です。覚えておられますか?新入社員だった僕を『若いんだから辞めないで頑張って』と言ってくれて。当時はいろいろ悩んでいたので、とても励みになったんですよ」
と話の糸口にそういうことを言ってくるのですって。
認知機能が衰えてきている高齢者は覚えていなことを、または記憶力が低下していることを悟られないように、実際は覚えてないのに「覚えてます」って言ってしまうそう。
そこから話が進み、業者が家に訪問してアパートやら山林やらを高齢者に売りつけてしまうのです。
認知機能が衰え始めてる高齢者は覚えてないことが恥ずかしい、という気持ちになるのでしょう。
そこが本当に巧みというか、人の心を操る術をよく知ってる人が作ったマニュアルなんですよ。怖い!
それにあの時はありがとうございました、って言ってる人を無下にするのも気が引けますし。
鶴の恩返しだって、「あの時助けてもらった鶴です」って女性が来たら、「そうかい、そうかい」と老夫婦は受け入れますもんね。
今の時代だったら「は?助けたのは鶴だよ!人間じゃないし!こんな夜遅くに!帰っておくれ!ピシャっ!」ってなるのだろうけど。
高齢者の優しい心につけ込む犯罪はとても許せません。
でも、覚えてないことは覚えてない、わからないことはわからない、困ってることがあったら助けを求める、ってことが素直にできることが、今のこういった詐欺を防ぐ一番の方法かなあって思いました。
そうわかっていても、自分ももっと高齢になると素直に「わからない」っていうことができなくなるのかな?
わたくしって見栄っ張りなので「もちろん覚えてますよ!」って答えそうでちょっと心配。
では!
独自取材 “認知症高齢者”ねらう詐欺の実態 - クローズアップ現代 - NHK