結婚した頃のことですが「そば」に苦い思い出があります。
義実家にお歳暮として届けられた「手打ちそばセット」。
嫌な予感はしてたのですが、大晦日にこの「手打ちそば」を料理が大の苦手の姑に作らされることに。
本格的な手打ちそばなので、蕎麦粉100パーセント。
小麦粉と違ってまとまらないし、伸びにくいし、きれいにのして均一に細く切るのも至難の技。
わたくしの未熟な技術ではとても太刀打ちできず、出来上がったのは不恰好な長さが3cmくらいのショートパスタ、いやショートそば。
とても手打ちそばの風格には何万光年も程遠い仕上がりになりました。
姑は「美味しいね!」って喜んでたけど、舅と夫は無言で食べるだけ。
おまけに姑が、送ってくれた方に電話で「おそば、お嫁さんが作ってくれて、おいしかった!やっぱり手打ちは美味しさが違いますね!」なんて調子のいい事言うもんだから、それから数年、手打ちそばがお歳暮で届いての、作らされの地獄の大晦日カミング。(蕎麦打ちの腕は全く上がらないという)
若かった頃のわたくしは、できないことはできないと言えず、無理ばかりしていました。
あの頃の自分に「できない」って言っていいんだよと教えてあげたい。
もっと時間のある日にそば打ちをしていたら、少しは楽しめたかもしれません。
そして、大晦日が近づくたびに憂鬱になることもなかったのに、と思います。
あれから何十年も経ちましたが、あの経験から学んだことは一つ。
「無理はしない」こと。
特に年末のような忙しい時期は、自分の限界をちゃんと理解して、できる範囲で頑張ればいいんだと気づきました。
まあ、今となってはいい思い出...いや、ちっともいい思い出ではないので(笑)、もうあの頃のように無理をするつもりはありません。
皆さまも年末は無理せず、どうぞお身体を大切に。
では!