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この年になっても「聞く」って難しいなあって思います。
ここで言ってるのはもちろん人に対しての「聞く」です。
現代社会においても「聞く」ことの大切さは声高に言われていますけど、不全のままであります。
それでこの本に興味を抱いて読んでみました。
著者は「『聞く』の不全が社会を覆う今こそ『聞く』を再起動しなければならない。そのためには、それを支える『聞いてもらう』との循環が必要だ」と述べています。
「聞く」ことの重要性はよく聞きますが、「聞いてもらう」というのはあまり聞きませんね。
でもたしかに、聞くためには相手がいるし、聞いてもらうためにも相手がいる、複数の人が不可欠になります。
この複数の人とのやりとりが生まれると、社会がちゃんと機能するようになることにつながるんですね。
人は一人では生きられません。
わたくしも老後の孤立は怖いなあって思います。
そうならないためには、わたくしの話を聞いてくれる人がいるということと、わたくしに話をしてくれる人がいるということです。
人付き合いが苦手な自分としては、ほんと気になるところです。
そんな時に「聞く技術、聞いてもらう技術」を使うのです。
聞いてもらう技術は「ちょっと聞いて」と周りに言う、ワケありげな顔をする、トイレに頻繁に行く、遅刻して締め切りを破るなど(要は心配される技術)。
聞く技術は、正直でいる、沈黙に強くなる、傷つけない言葉を考えるなどです。
何か話を聞いて欲しそうな感じの人を見つけたら、「何かあった?」と声をかけてみる。
誰かに話を聞いてもらいたい時は、もじもじするか、「ちょっと聞いて」と言ってみる。
「聞く」「聞いてもらう」はセットになって初めて機能するのですね。
でも人ってどうしても人に心配をかけたくない、迷惑をかけたくないって思ってしまうし、困ってる様子の人に声をかけるのは「お節介」と思われるかもしれないと躊躇してしまいます。
なので、ここは素直に困ってるから困ってると素直になること、そしてお節介と思われてもいいや、というメンタルでいることが大事です。
一人でずっと悩んでも解決しないことは多いですし、お節介と思われても、そのことを末代まで恨みに思われることはないですしね。
まずはいろいろ考えすぎず、素直になってみることが肝心かもしれません。
わかりやすい言葉で書かれていて、とっても興味深いお話なので、ぜひ読んでみてくださいね。
では!
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