NHKスペシャルで「認知症の母と脳科学者の私」というドキュメントを観ました。
とっても良い内容でしたのでNHKプラスで、ぜひ!
それで母のことをちょっと思い出しました。施設に入る前の話です。
母はデパートに行くのが大好きでした。
そしてそこにあるレストランでしょっちゅうお友達とランチを楽しんでいました。(わたくしとも何回か行ったことがある)
しかしコロナ禍で行くことができなくなり、認知症の症状が進み一人で出かけることもできなくなったデパート。
母が喜ぶだろうと思って、久しぶりに母を連れて夫とデパートへ出かけました。
お目当てのレストランに入ると母がよく知っている年配の支配人の方がおられました。
母の受け答えを聞いてたら支配人さんは母がかなり進んだ認知症だとは気づかないだろうなあって思いました。
そして、母も支配人さんと会話して嬉しかっただろうなあとも思いました。
食事の後、デパートのイベント広場でフラダンスのショーをやっていました。
母は数年前までフラダンスをやっていたので、ショーを観られるなんてラッキー!
夫に母をフラダンスショーのステージのそばに連れて行ってもらうようお願いし、その間わたくしはトイレとお菓子を買いに。
用事を済ませて戻ってみると、は母と夫はステージの近くにはおらず、すぐそばに。
夫が言うには、母はフラには興味を示さず、わたくしがいないことを気にしてキョロキョロ探していたそう。
わたくしはてっきり久しぶりのフラダンスに母は大喜びするのかと思ったので残念な気持ちに。
母を喜ばせようと思って連れて行ったデパートのレストラン(思いがけずフラダンスも見れた)。
母は顔なじみの支配人さんに会えたり、フラを観たり、その瞬間は嬉しいとか感じたのかもしれないけど、家に帰ってからは「会えてよかった」とか「フラダンス綺麗だったね」とかの言葉はないし、もうその記憶は全然ないみたい。
母のために行ったんだけどなーって、ちょっとがっかりした気持ちになったけど、実はわたくし自身のために行ったのだと気がついたの。
わたくしは元気な頃の母の姿を見たかったんだと思う。
レストランで見知った支配人さんやウエイトレスさんやお友達と会話して、美味しくランチを食べて、その後デパ地下でおまんじゅうを買って家に帰るということを楽しんでいたあの頃の母を。
認知症で、もう以前の母ではないと理解していたはずなんだけど、好きだったことを経験すると昔を思い出すかもしれないし、ちょっとシャキッとなるかもしれない、なんてまだどこかで思ってたんだ、とも思いました。
母のため、母に喜んでもらうため、と言いながら、結局自分自身が安心したり喜んだりすることが1番だったのだ!とちょっと苦笑してしまいました。
あ、これはそんなネガティブな感情ではないんですよ。
人ってなかなか腹を括れない、と言うか弱いというか、そんなにがんばらなくてもいいけど、頑張れ自分!って思ってしまいました。←うまく話がまとまらん・・・
NHKスペシャル「認知症の母と脳科学者の私」については、いろいろ考えさせられましたので、また書きたいと思います!
では!