男女共同参画局による「人生100年時代の結婚と家族に関する研究会(第9回)」の議事録を読んでいたんですけど、その中で大阪市立大学大学院文学研究科准教授、平山亮先生の「『介護する息子』とその増加をいかに見るか」という話が興味深かったです。
最近は男性(息子)が自分の親を介護する人が増えていますが、それは独身者だけでなく結婚している男性も、妻ではなく息子である男性が担っているケースが増えてきているそうです。
男性も自分の親の介護は自分でやる、という意識が高まってきているのでしょうね。
て、思ってたら平山先生は指摘しています。
「介護する息子」が結婚している場合、この介護の基礎はほぼ妻がやっている ということです。
つまり
御飯を食べる手伝いを親御さんにしてあげるのは主に息子、それ は息子がやっている。だけれども、では、その御飯は誰が作っているのかというと、夫の 分も親の分も妻が全部作っている。親御さんが着替えの手伝いをする場合に、着替えに必 要なお洋服の洗濯は誰がやっているのか、妻がやっているということです。
これにはハッとさせられました。
多くの結婚している男性がやる介護は妻がやっている「基礎」によって成り立っているということ。
(もちろんそうでない人もいるけど)
ここでは介護のことだけど、これってそのまま子育てにも当てはまりますよね。
パパは子供をお風呂に入れたり、ご飯を食べさせたり、着替えさせたり、遊びに連れて行ったりするけど、そのご飯を作ったり、服を準備したりするのはママ。
よく聞く「名もなき家事」ってやつですね。
それで介護や育児に関して「男女の格差」が出てくるんだ。
なぜ「基礎」を妻がやるのが当たり前になってるのでしょう。
これだと男性が「介護をしている」「育児をしている」なんて言えないよね。
介護や育児に参加する男性が増えるのは喜ばしいことだけど、まず自分の基礎を、そして親や子供の基礎も手助けできるようにならないと。
もちろん夫と妻と協力しあっている、とも言えるかもしれないけど、あまりにも基礎を支えるのが妻というのが当たり前になってしまっていることが怖い。
わたくしだって、ちょっと気づかなかったもん。
人生100年時代、生きるために必要なことって、まず「自分の基礎は自分で」ではないのかな。
国には、介護される人もだけど、介護する人のことももっと考えてもらいたい!
では!
人生100年時代の結婚と家族に関する研究会 | 内閣府男女共同参画局
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