AERA dot.に連載中の劇作家、演出家である鴻上尚史さんの「ほがらか人生相談」を読むのが楽しみです。
今回の相談は28歳会社員の女性の「職場の飲み会文化が理解できない」というものです。
つまり、飲み会も仕事のうち、プライベートの先約よりも飲み会といった風潮に非常に困っているそうな。
昭和、平成の初めのころならいざ知らず、令和の世にまだこんな風潮が残ってるなんて・・・
はっ!こういう考えをいまだに持ってる世代って、わたくしと同じ50代の中高年。
こういうことをいまだにやってるなんて困った奴らだ!
でも、鴻上さんの回答の中に衝撃的な文章が。
中年のサラリーマンが若手の男性・女性社員に向かって居酒屋でえんえんと話している風景に対して、「あれは、中年男性がカウンセリングを受けているんです。若手社員に説教したり、過去の話をしたりすることで、中年の男性社員がすっきりしているんです。彼らのセラピーなんです(大意)」と喝破したのは、心理学者の河合隼雄さんでした。
「お前らのため」にと言いながら、実は「自分がスッキリする」ためだったんですね。
なんかすごく分かります。
だから、飲み会を強要するんだ。
でも、これって飲み会に限らず「あなたのため」と言ってアドバイスしたりするわたくしだって、全く同じだわ。
相手のことを信じて見守ればいいのに、自分の不安をどうにかしたくて「アドバイス」という名目で相手に文句言ってるのと同じですよ。
わたくしの場合は自分の子供に対してなんだけど、ひょっとして他人にもやってないか?
「あなたのためを思って」って、よくよく考えたら実際本当にその人のためになってるようには思えないこと多いですよね。
若手社員を誘いたいんだったら、自分のカウンセリングのためなんだから、全部奢りで誘いましょう。
まあ、会社の飲み会に関してはコロナ禍なので、ほとんど行われていないと思うのですが、これを機会に無駄な飲み会は絶滅するといいですね。
では!