スウェーデンの映画です。
原題は「BRITT-MARIE VAR HAR」、「ブリット=マリーはここにいた」です。
北欧の本や映画は最近「幸せな」っていうのが付きがちですが、「幸せなひとりだち」ってタイトルはぴったりだと思いました。
主人公は63歳の専業主婦。
結婚して40年、夫のために毎日食事を作り、 家の中を綺麗に整えておくことが自分の役割だと信じて疑わなかった彼女でしたが、ある日出張先で倒れた夫の入院先へ駆けつけると、そこには夫の長年の愛人の姿が。
スーツケースひとつで家を出た彼女は働いた経験はほとんどなし。
職業案内所で紹介された小さな村のユースセンターの管理人兼子どもたちのサッカーチームのコーチとして働くことになって・・・
(※ユースセンターとは北欧を中心に発展しているユース世代(中・高校生世代)が放課後の余暇活動を過ごす場所のこと。日本の一般的な児童館とは異なり、若者の自主性や主体性がとても尊重される)
女性の社会進出が進んでいるイメージの北欧、スウェーデンですが、60歳ぐらいの中高年、シニア世代は専業主婦って多いのでしょうね。
物語は想像してたような展開だったので、めちゃくちゃときめいた感じではなかったけど、映画の中で何度も出てくるセリフ「一日ずつよ、ブリット=マリー、一日ずつ」と日が経つにつれ彼女が生き生きととってもチャーミングになっていく様にはびっくりしました。
ずっと家族のために働いてきただけの自分が、家を飛び出して大きく変化するなんて絶対無理!と思ってしまうかもしれないけど、「一日ずつ」とゆっくり自分の足で確実に歩むだけで、人って勇気を持てるんだってわかって、とってもうれしくなりました。
映画を観にきてる人を見たら、わたくしと同じくらいかそれ以上の年齢の女性が多かったです。
ブリット=マリーと共感できる人がたくさんいたんじゃないかな?
あと、気になったのが、彼女は掃除をする時にすんごい重曹を駆使してたし、なぜか家を飛び出した時に持ってきた荷物にも重曹が入ってて、ユースセンターの小汚いソファーに寝る時に重曹を振りかけて寝てたからびっくり。
ニオイを取るのかな?
ちょっと重曹をいろいろ使いたくなりましたわ!
中高年の女性におすすめの映画だと思いますのよ。
では!