実家のわたくしが使っていた部屋は、今は母の着ていない服の置き場所になっています。
ある日、母はその中から毛皮のコートを出して、「私、なんでこれ買ったとかいな・・・」とぽつり。
なんでって、こっちが聞きたいわ!
そのコートは20数年前父の死後、母が買ったもので、あの頃母は自分でお金を自由にできることに浮かれていたんだと思います。
(それまではお金は父が管理をしていました)
そういえば、あの頃母は旅行とか服とかいろいろお金を使っていました。
部屋はその頃買った服などがいっぱいです。
舞い上がってしまう気持ちもわからないでもないですが、わたくしも含めて高度経済成長の時代を生きてきた人たちは、「モノ」で幸せになるという図式が頭の中にあったのですよね。
買って、その時はすんごい楽しかったかもしれませんが、それってその時だけの感情です。
だから、また買って幸福感を得ようとしてしまう。
幸せって人それぞれだし、一概にこれ!って言えるものではないけど、他人軸ではなく自分軸で幸せってものを考えないといけません。
ハンガーにかかった毛皮のコート(たぶん1、2度しか着ていない)が、朽ちていくお城みたいで可哀想な感じがしました。
今ごろ毛皮のコートって買い取ってくれるとこあるのかな?
少しでもお金になればいいから、こんど質屋にでも持っていってみようと思いました。
では!