主人公は78才の後期高齢者の女性、ハナさん。
ハナさんは街でシニア雑誌の編集者に声をかけられ、
写真を掲載される程のおしゃれシニア。
なんたって「人は中味よりまず外見を磨かねば!」が
信条のお方です。
このハナさんの長く連れ添った最愛の旦那さんが
亡くなられて騒動が巻き起こるお話です。
この本の中で、ハナさんの痛快なセリフが楽しくて
気持ちがいいのですが、その中でも特にいいのが、
「先のない年代に大切なのは、偽装。これのみ。
磨きをかけてだますことだ」
現在の日本では耐震データや車の燃費の改ざんや
偽装が大変問題になっています。
正確さ、誠実さが日本の最大の良さだったのに、
表面上だけ取り繕おう、かっこだけ付けば良い、という
姿勢は、本当にいけないことであります。
しかし、シニアは「偽装」していいんです!
どんどん「偽装」しましょう!
なんだか、勇気がわいてきます。
「ありのまま」「ナチュラル」がいいのは、
30、40代くらいまでで、50代になると、
ただの「手抜き」になってしまう恐れがありますものね。
きっとわたくしが30代とかにこの本を読んだら、
「年相応がいいんじゃないの?」なんて
思ったと思います。
きっと、どんどん衰えていく50代以上の人は
元気がもらえるのではないのかな?
年をとってわかる事、気づく事、いろいろありますね。
ぜひ、50代以上の人によんでほしい本であります。
では!