日頃から、日本の家庭の食事作りはがんばりすぎだと
思っています。
わたくしも以前はすんごいがんばってました。
たしかに、わたくしは「一汁三菜」というのにずっととらわれていたように
思いますが、最近は「一汁一菜」なども言われるようになって、
ほっとしています。
「一汁一菜」というスタイルを提案された料理研究家の土井善晴先生が
言われていたと思うのですが、「一汁三菜」というスタイルは
「懐石料理」という特別な料理であるのです。
つまり「一汁三菜」はふだんの家庭料理ではないのですよね。
そして「おふくろの味」とか聞くと、その家庭に昔から代々伝わった
大切なモノだというイメージですが、
そもそも母親世代(現在の80歳前後)が豊かなおふくろの味を
経験してきたわけでもなく見習って引き継いできたわけでもなく、
雑誌やテレビ番組を見て「皆こうやっているのか」と
標準化した家庭料理を作り始めた。
そうなんです。わたくし世代の親は自分たちが食べてきた食事ではなく、
お料理教室、料理番組で習った料理を作ってきてるのです。
夫さんが、「おふくろの味」とか「品数が少ない」というのは、
あくまで夫さんの育った家庭の中だけのモノであって、
自分の家庭にそれを強要するのは、ちょっと違うと思います。
同じようにお姑さんが、「シチューのルーなんて買った事ないわ」
なんて言ってはいけないのですよね。
あまり「手作り」とか「品数」とか「おふくろの味」に
こだわらず、それぞれの家庭らしい料理を食べたら
いいと思います。
ただ、わたくしは、できたらひとりじゃなくて家族や
友人と楽しく食べるということを大切にしたいなあ。
毎日じゃなくてもね。
では!